エギングのシャクリ方と釣り方(アクション)
すでに、「キャストの方法」と「底の取り方」については解説していますので、そちらの記事をご覧ください。
ここでは、主に誘い方(アクション)について説明していきます。
誘いがきっちりとできるかどうかで釣果が決まると言っても、過言ではありません。
それぐらい重要です。
そのため、基本的な誘い方は必ずマスターしておかないといけません。
エギのアクションは、シャクリとフォール、ステイの組み合わせで成り立っています。
シャクリと言っても、シャクリ方は1種類ではなく、たくさんあります。
その中で、まずは1段シャクリをマスターするとよいです。
これができないことには、他のシャクリをマスターできません。
ここからはキャストし、エギが着底して、糸ふけを取った後に行う動作です。
シャクリに入る前に、ステイさせることもあります。
ステイとは、エギを静止させておくことです。
ステイさせる場合は、糸ふけを完全に取らないようにします。
完全に取ってしまうと、エギが上を向いてしまい、不自然な動きになってしまうためです。
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1段シャクリ
ロッドを利き手で持ち、穂先を下げます。
目安は、8時の位置です。
次に、ロッドを勢いよく、頭上まで振り上げます。
目安は、1時の位置です。
必ず勢いよく振り上げないといけません。
上手くできると、ロッドを振った時に風を切るような音が聞こえます。
また、ドラグが滑ります。
それくらい鋭くエギを動かすようなイメージで行わないといけません。
それは、勢いよく行わないと、エギが上に跳ねてくれないためです。
上に跳ねないと誘いになりません。
勢いが足りないと、エギがこちらに寄ってくるだけで上には跳ねません。
シャクッた後は、糸ふけを取り、フォールさせます。
フォールには、テンションフォールとフリーフォールがあります。
テンションフォールは、ラインを張った状態で沈めることです。
当たりが取りやすく、弧を描いて沈む(カーブフォール)ため、アオリイカにじっくりとアピールできます。
一方、フリーフォールとはラインにテンションをかけないで沈めることです。
テンションをかけないと言っても、まったくのフリーではありません。
スプールに指を当てるなどして、ラインの落下速度を調整します。
フリーフォールはエギがそれほど手前に来ないので、細かく探るのに適しています。
着底したら、再度シャクリます。
シャクる前に、ステイさせてもよいです。
あとは、これを繰り返します。
シャクる時は、片手ではなく、両手でもよいです。
テンションフォールとフリーフォールのどちらがよいかは、その時の状況次第で変わってきます。
そのため、どちらも試してみるとよいです。
重要なのは、エギが不自然な動きをしないことです。
途中で動きを変えるようなことをしてはいけません。
アオリイカに見切られてしまいます。
2段シャクリ
2段シャクリを採用している釣り人は多いです。
2段シャクリという言葉どおり、2回に分けてシャクります。
ロッドを利き手で持って、穂先を8時の位置に下げます。
1段目は、手首だけでロッドをシャクるようなイメージです。
一瞬止めて、すぐに2段目の動作に入ります。
2段目は、1時の位置まで鋭くシャクります。
この1連の流れをスムーズに行います。
その後は、1段シャクリと同様にフォールさせます。
着底したら、再度シャクリ始めます。
シャクる前に、ステイさせてもよいです。
これの繰り返しです。
1段シャクリに比べて、2段シャクリは、エギの軌道や速度に変化がつくので、アオリイカに大きくアピールすることができます。
2段シャクリも、1段シャクリ同様、跳ね上げるようなイメージでシャクります。
跳ね上がらないようでは釣れません。
実は、3段シャクリ、4段シャクリを行っている釣り人もいます。
多ければよいというわけではありませんが、効果的な場合もあります。
ただ、1段シャクリと2段シャクリがうまく行えるようになれば、それだけで十分です。
そのため、まず1段シャクリと2段シャクリを完璧にマスターしなければなりません。
その後は、いろいろやってみて自分なりの誘い方を見つければよいです。
シャクる時は、片手ではなく、両手でもよいです。
連続シャクリ
ロッドを8時の位置から素早く10時の位置までシャクり上げ、すぐに8時の位置に戻すという動作を連続で2〜3回行う誘い方があります。
ロッドをまっすぐ振り上げて、まっすぐ降ろすようにします。
エギをキレよく動かして、アオリイカにアピールします。
この時、わずかにスラックを作るようにします。
スラックとは、ラインのたるみのことです。
そうすることで、エギがダートします。
スラックを作らないと、ダートせず、エギを手前に引っ張っているだけになってしまいます。
激しくシャクらなくても、上のことに注意すれば、きれいにダートしてくれます。
初心者は、練習あるのみです。
その後、シャクリ上げたエギをフォール・ステイさせます。
再度シャクリに入ります。
基本的にはこれを繰り返せばよいのですが、同じアクションばかりではアオリイカに見切られてしまいます。
そのため、シャクリの回数やテンションフォールとフリーフォールの使い分けなどで変化を付けるとよいです。
どのような誘い方でも、特に意識しないといけないのは、レンジとフォールの速さです。
シャクリ方は、エギの位置を動かすための手段であって、乗せるための手段ではないということです。
狙ったレンジにエギがいかないとアオリイカがいないので乗ってくれません。
アオリイカがエギを抱きに来るのは、ほとんどがフォールの時なので、フォールの速さ次第ではまったく乗られないこともあります。
そのため、レンジとフォールの速さが非常に重要なのです。
参考動画
誘い方がわかれば、実践あるのみです。
基本的には、遠近、表層・中層・底層と広範囲を探ります。
必ず、沖から目の前まで丁寧に探らないといけません。
アオリイカがいれば、何らかの反応があります。
何も感じられなければ、思い切ってポイントを移動した方がよいです。
粘るのは、あまりよくありません。
ポイントを移動していくスタイルの方が、結果的に好釣果につながります。
上手な人ほど、移動回数が多いです。
当て潮の場合の釣り方
当て潮とは、沖の方から釣り座に向かって流れてくる潮のことです。
このような状況では、ウォーキングドリフトが効果的です。
ウォーキングドリフトとは、流れに合わせて歩きながら、エギを自然に流していく誘い方です。
こうすることで、エギを長く見せることができます。
潮の流れと同じ方向に伸びる堤防などで有効な釣り方となっています。
釣り方は次のとおりです。
まず、エギを底まで沈めます。
潮でエギが流されるのと同じ速さで、潮が流れる方向に歩いていきます。
注意しなければならないのは、歩くスピードです。
速いと、沈んでしまって根がかりしてしまいます。
逆に、遅いとエギが浮いてきてしまいます。
ラインが張り過ぎず、緩み過ぎない、絶妙なテンションを保つように歩くことが重要です。
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エギングのシャクリ方のコツは竿の動かし方にあり
エギングのシャクリ方のコツについてご紹介しています。
コツにはいろいろとありますが、ここではエギの動きの安定性に注目してみます。
エギングでは、沖に向かってキャストし、着底後誘いながら巻いてきます。
基本的には、エギを同じ動きで引いてきます。
もちろん、あえていろいろな複雑な動きを組み合わせることもありますが。
沖の方から目の前まで、同じ動きでエギを引いてくる場合、最初から最後まで同じようにロッドをシャクッて巻いてくればよいのでしょうか?
そのようなことを考えたことがないという人もいるかもしれません。
実際のところ、最初から最後まで同じシャクリ方で巻いてきても、エギは同じ動きになりません。
沖の方では動きが小さくなり、手前に来るほど動きが大きくなります。
どうしてこのような動きになるのかと言えば、沖の方であればあるほど、力が伝わりにくいためです。
つまり、同じようにロッドをシャクッても、力がそれほどエギに伝わらないため、動きが小さくなってしまうのです。
エギを同じように動かしたいのなら、沖の方ではロッドを大きくシャクり、手前に寄ってくるにしたがって、だんだんシャクリを小さくすればよいのです。
こういうことを知っておけば、沖の方ほど大きくシャクらなければ誘いがかからないということもわかります。
エギの性能を最大限に引き出すのに必要な場合があります。
マスターしておいても損はありません。
ただ注意して欲しいのは、エギの動きを安定させれば釣れるというものではありません。
エギの動きに強弱をつけた方がよい日もあります。
そのような日は、ここでご紹介したテクニックはあまり役に立たないかもしれません。
エギングは、常にエギの動きをイメージして誘うことが重要です。
イメージした動きを実現するためには、どのようなシャクリ方すればよいのかなどを考えると、どんどん上達すると思います。
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